NHKの大河ドラマ『利家とまつ』は利家と秀吉の出世争い中にある。野武士軍団六千を抱えた秀吉が一歩先んじている。それから一夜城で有名な墨俣城を築城する。秀吉が今様で言えばプレハブ工法でこれを築いた。築城後、秀吉が在番となり、蜂須賀小六はそれに従った。
当山には蜂須賀家が使っていたという「戦陣錫杖」がある。制作年時は不明だが相当古く、大きく、美術的にも優れたものである。その紋、○のついた卍が蜂須賀卍の元祖だという。四、五年前だったか、小田原城攻め四百年記念展に小田原城博物館から借用依頼等々、ときどき美術展、記念展に借用を申し込まれる。ある時、徳島出身で愛知県在住の郷土史家から電話がかかって来て「愛知県海部郡蜂須賀村の地蔵さんがもっていた」と言われる。