古い人形の行方
五月晴れの日、山麓の谷間に鯉のぼりが横切ります。口の悪い御仁はメザシゴイと。男の子ができたと意気込んで立てた鯉のぼりも子供が大きくなるにつれてかかる運命に至ります。この風景が全国津々浦々見られるようになりました。お雛様も同様。山を越えた勝浦町では全国の古いお雛様を集めるイベントが定着したようです。でも、さらなる行く末は思いたくはありません。当山でもよく人形供養を依頼されます。一座の供養法をして焚やすわけで、私がきっちり撥遣(魂を還ってもらって)しているのだから世間の人のような気持ちはありません。が、あまりいい気持ちはしないのも事実です。まだ数回しかこの世を見ていない新しい人形達です。なのに処分せよとは「もったいない」の一語に尽きます。